労災保険料率改定

 先月4月1日より、労災保険料率が改定されていることをご存知ですか?
 
労災保険率は、厚生労働大臣が業種ごとに定めており、それぞれの業種の過去3年間の災害発生状況などを考慮し、原則3年ごとに改定しています。
 前回の改定は2015年でしたので、3年後の今年改定されることになりました。
 
 さて今回の改訂ですが、労災保険料率は全体的に下がることとなりました。
 安全衛生に対する企業側の努力や労働者の意識の高まりもあり、労災保険料率は長期的に下がってきています。

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 それでも今回上がってしまった業種は以下の3業種です(保険料はリンク先をご参照ください)。

・ガラス又はセメント製造業
非鉄金属精錬業
・清掃、火葬又はと蓄の事業
 
 
 逆に下がった業種は以下の20業種です(保険料はリンク先をご参照ください)。
 
・海面漁業
石灰石鉱業又はドロマイト鉱業
原油又は天然ガス鉱業
・採石業
水力発電施設、ずい道等新設事業
・鉄道又は軌道新設事業
・建築事業
・既設建築物設備工事業
・その他の建設事業
・繊維工業又は繊維製品製造業
・パルプ又は紙製造業
・陶磁器製品製造業
・金属精錬業
・鋳物業
・機械器具製造業
・電気機械器具製造業
・交通運輸事業
・船舶所有者の事業
倉庫業、警備業、消毒又は害虫駆除の事業又はゴルフ場の事業
・卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業
 
 
 分かりやすい所では、『卸売業・小売業、飲食店又は宿泊業』が下がったのは朗報ですね(0.35%→0.3%)。他にも『交通運輸業』も0.45%から0.4%に下がっています。
 
 
 労災保険社会保険などに比べ保険料もそれほど高くなく、それでいてイザという時に本当に助かる保険制度といえます。
 
 もうすぐ労働保険の年度更新も始まります。適正な手続を行っていきましょう。

2018年度労災保険料
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000198405.pdf